伊王島は長崎駅から南西の方角、車で3,40分のところ。橋が架かっているので車で行けます。地図を見ると長崎港のまさに入り口で、オランダが建設を主張したというのも理解できます。
自家用車以外で伊王島に行くには、長崎港と伊王島を経由して高島まで運航している野母商船グループの船(http://www.nomo.co.jp/nomo/takasu-shunkan/)か、あるいは「i+Land Nagasaki(アイランド長崎)https://www.islandnagasaki.jp/」という伊王島にあるリゾート施設利用者向けの無料バスを利用します。自由に使える時間は8:30から13:30。それまでに食事を終えて戻ってこなければなりません。
8時50分発の船に乗り、たくさんの造船所を左右に見ながらおよそ20分で伊王島の港に到着しました。事前の調べではアイランド長崎でレンタサイクルが借りられるはず。波止場から10分ほど歩いてリゾートのレセプションへ。そこでママチャリを借りました。ここのリゾートはかなり大掛かりなもので、タワーホテルの他たくさんのコテージが並んでいます。レストラン、温泉施設の他、様々なアクティビティが用意されていて長期滞在を飽きさせないようにしているようです。首都圏でいえば熱海沖の初島のような感じ。海水浴場もあります。無人島ではないのですが、島民らしき人はあまり見かけませんでした。
自転車で海沿いの道を快適に走る。今日は天気よくぽかぽか陽気だ。午後の仕事に備えたスーツ姿でレンタサイクルを漕ぐおっさんの姿は異様だが、すれ違う人もない。道はやがて海沿いから離れ、山道を登っていく。自転車を押しながら汗をかきかきだが、帰りの下りの爽快さを想像して頑張る。
およそ30分で灯台に到着。
この角度から見ると六角形に見えませんが
レンズは4等でしょうか
上の写真が下の説明にある初代灯台の基礎石。
退息所は原爆の爆風が当たらない位置にあるため破損を免れ、現在は資料館となっています。戦前からの退息所の雰囲気をそのまま伝えています。
こちらは本当の初点記念盤
フレネルレンズも動態保存されています。
帰りは風を切ってリゾートまで戻り、日帰り温泉施設の「島風の湯(http://www.shimakazenoyu.jp/)」に浸かって長崎に戻ってきました。
さらに、本土最西端(沖縄以外で古代より日本人が住んでいたところ)、五島列島福江島の大瀬埼灯台にも行きました!あの映画『悪人』のラストシーンの灯台です。
まずは前日の夕方に展望台から見た大瀬埼灯台。この日は展望台まで。
翌朝、灯台を再訪します。主な目的としては大瀬崎展望台に立つ北村西望作の「祷りの女神像」を見て、その場所を確認することです。そのついでに灯台まで行ってみる(気持ちは灯台が一番ですが)というものです。
車道終点の駐車場から灯台までは行きは下りで20分、帰りは登りで40分です。
LED灯でした。初代の灯台のレンズは東京・晴海のホテルマリナーズコートのロビーの照明に使われています。フランス製の一等レンズです。一見の価値あり。
天気は生憎でしたが、点灯しているところがみられてよかったです。
さて本当の目的である「祷りの女神像」です。これは観光客の行く展望所から少し離れた小高い山の上に立っています。車道から5分ほど登ります。
長崎の平和記念公園の平和像を制作した北村西望氏の作品。これが見たかったのです。
この像の成り立ちについては上の鎮魂碑をお読みください。「祷りの女神」は何に祈っているのか、この鎮魂碑は誰の魂を鎮めているのか・・・
女神像は遠く西、茫洋たる東シナ海を望んでいます。そしてその先には大陸が。大戦中、広島や門司に集められ船に乗せられた兵士たちのうち、ここの灯台が日本の最後の灯りだったという方も多数でした。